ポプラ日記

「耳科 セカンドオピニオン」 のご案内
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2022年09月06日(火)
こんにちは五日市です

当院では皮膚科と耳科でセカンドオピニオンを受け付けております

今回は「耳科のセカンドオピニオン」についてご案内いたします

「こちらの動物病院では耳科の症状に対して何ができるのか?」

① 現状把握(診断)をなるべく詳しく行います・・・外耳炎、中耳炎・・といっても原因は様々です。原因を分かりやすくお伝えいたします。

② 今後の展望についてご説明いたします・・・症状の繰り返す場合、治療方法を再検討する必要があります。

③ 使う薬剤の種類や検査内容・・・施設によって使うお薬や治療手順、方法は様々です。当院では現状把握のもと最適と思われる治療法をご提案いたします。

④ 耳内視鏡(特殊機材)を使用することで治療の幅が広い・・耳道拡張、中耳洗浄、耳内ポリープの除去、鼓膜の治療など多彩なケアが可能です→結果として薬剤でのケアがしやすくなります。

⑤ 外科適応と言われた場合、上記の治療によって回避できる症例も多い・・・それぞれにメリット、デメリットがありますので選択してみましょう、年齢や性格、飼い主さんの考えなど考慮いたします

「当院でできないこと・・」もご説明いたします

① 耳道の外科(全耳道切除術や鼓室包切開術など)・・・根治が期待できる反面、外科の得意な獣医師でも、耳科の外科は難易度の高い部類に入り、合併症や術後の経過が思わしくないケースもあります。(当院では外科を回避することができるよう対応いたしますが、残念ながら治療の反応が乏しい場合や病状が進行している場合は外科対応のできる他施設をご紹介いたします)

② CT、MRIの検査・・・この検査機械は大学病院やごく一部の動物病院でしか受けられない検査です。中耳炎の確認や、脳、外耳道の状態などの把握に有用です。必要によってはそのような施設をご紹介いたします。当院では、症状確認やレントゲン検査などを行い、まずはできる処置治療を行い、治療経過によって精査をご提案することがあります。

上記のように当院の考えは

なかなか治らない、ケアが困難な症例」に対し、診断の見直しと新たな治療方法をご提案する
辛い症状を現状より改善できるよう様々な治療方法を試みる
 
結果として耳の症状で悩む動物と飼い主さんの負担を減らすことができればと考えております

また、他施設にて「手術が必要」と言われた症例でも耳道内視鏡や治療方法の変更にてコントロール可能なケースも多くなっております。もちろん内科療法も、費用、手間、時間がかかりますので、どちらがベストか?は状況によって異なりますのでご相談しましょう。

外科手術は・・なるべく耳が無くなるのは避けたい・・というご意見をよくききますし、自分も本人に苦痛がなければなるべく避けたいですね(歯科治療のような考えに似ていますが、温存できる方法を耳科でもご提案いたします)

今より改善する可能性がある!
まだ、発展途上の分野で、このような治療を積極的に行なっている動物病院は少ないですが、治療症例を重ね皆様にその効果を実感していただけるよう精進して参ります。

その症例にとって、飼い主さんの考えにより、最善と思われる方法を一緒に考える一助になれれば幸いです